不安感が危機意識になるとやる気アップ
現在、副業している会社員が増えてる原因は何でしょうか。不況が続いて年収が下がるのは大きいと思いますが、それ以外の理由は何かありますか。 収入以外の理由は「不安感」です。確かにその不安感は収入が原因とも言えます。年に数千円程度の給与アップよりも、リーマンショック時から残業原則禁止が続けている中小企業が多く、手取り額がガクンと下がる残業代カットが直接的な要因でしょう。 ただ、本質は日本人が現在を不幸だと感じ、将来を不安に思っていることが大きいです。過去よりも現在が豊かであり、未来はもっと成長できると信じていれば幸せを感じます。過去よりも現在は貧しく、未来に希望が持てないと考えていれば不幸と感じます。 今の日本では、給料がドンドン減っていく、GDPも右肩下がり、経済は停滞するどころか衰退していれば、成長を実感できないので不幸を感じやすいです。その不安感を副業で打ち消そうとしています。 残業時間がない分、時間は空いていますので「何かをしたい」人が増えました。遊びに行く思考や余裕を持った日本人は限られています。 将来を不安に思わないために、資格の勉強にも人気が集まっていますが、その長期的な転職志向よりも、短気と長期で稼げる副業で不安の穴埋めをしたい人が増えています。 また、日本政府に期待できないことにも気付き始めました。これは不信感であり、不安の一種でもあります。直近の20年間で世界は好景気と不景気を繰り返しながら、法人税を下げたり、金利を調整してきました。 一方、日本はデフレが長期化、体感レベルで不景気は続き、15年以上も金利が1%以下、法人税は40%以上を維持され、吸い取られたお金はろくな使い方をされないままで、国民は政府に期待をせずに飽きています。 これから「税金は上がる、年金は期待できない、他国に仕事が流れていく」といった現状を見れば、政治が危機感を煽っている感じさえします。 副業をしている会社員は、結局どのようなダブルワークをしているのでしょうか。また、最も儲かる副業は何でしょうか。 ネット系を筆頭に「頭脳タイプ、不動産関連、デザイン・芸術系、出版やマスコミ系」が人気です。これらに見られる特徴は、単なるアルバイトではないことでしょう。できる限り、自宅で好きな時間に働いた分だけ収入を受け取れる成果報酬型を望んでいます。 アルバイトのような時間労働型は、働きやすく収入も確実に貰えますが、社会人で学生と同じ「時給、環境、人間関係」で満足したいと考える人は少数派です。 例えば、FXが人気No.1の副業になった理由は、数十~百万円も稼ぐ人が雑誌や新聞に掲載され、中には「世田谷区の主婦が4億円で脱税」などのニュースも飛び込んできた影響が大きいです。実際に稼いでいる額は未知数でも、メディアが注目したために「FXで副収入」と火がつきました。 注意点は以前のネットオークション、次にアフィリエイトと同じ流れです。大量にその市場に参入した結果、すごく儲かった人が一部、普通に儲けている人も一部、全く儲からない人が多数生まれます。 そのため、1番儲かる副業はどれとは断定できないですし、本人との相性もあるのでおすすめもできないです。結局はアルバイトや雇われ仕事ではないことが、本業以上に儲かる副業の絶対条件に過ぎません。 あえて言うのであれば、アフィリエイトです。セミナーや懇親会に何度も参加していますが、そこでは50万円稼ぐ主婦や70万円稼ぐ大学生に出逢えます。あとは当人がどれだけ知識を取り入れ、実際に行動できるかにかかっています。 多くの会社員にとって「ネットで副業」は憧れる仕事だと思いますが、アフィリエイトやドロップシッピングについて少し教えていただけますか。このような仕事で本当に儲かるものなんでしょうか。 例えば、アフィリエイトを利用する90%以上の人が、3万円未満しか稼げていません。このことからアフィリエイトは「稼げる確率が低い副業」と認識されています。 ただ、会社のように「同期の中で5人が30代で課長に昇格する」であれば、席数が限られているので、多少の確率論が当てはまりますが、就職率、離職率、失業率などの「率」とは、確率ではなく割合を意味します。「100人中10人しか稼げない確率」ではなく、「100人中10人は成功する割合」です。 つまり、10個のアフィリエイトサイトを作っても、やり方が間違っていれば成功率は0%ですし、稼ぐ人と同じ行動をすれば、成功率は100%です。 さらに統計上は3万円以上稼ぐ人は10%、10万円以上では6%しかいないのですが、アフィリエイトマーケティング協会の会員やセミナー参加者に絞ると、3万円以上稼ぐ人は39%、10万円以上では25%にアップします。 アンケート結果には「何となく始めた人」が数多く含まれるので、本気で稼ぎたいのであれば、もっと成功するイメージを持ってもらって構いません。何よりも私自身がアフィリエイトで収益を上げていますので、努力次第で儲かる副業になることは間違いないです。 ただし、ドロップシッピングはアフィリエイトとは別です。あるドロップシッピング仲介会社は「すぐに元が取れる、月数十万円稼げる、卸値がかなり安い」などと説明して、ホームページを制作できないユーザーから100万円以上のサイト開設費を受け取っていました。そして、利益はゼロです。 国民生活センターへの相談が急増しており、東京都では該当する仲介会社に一部業務停止命令を出したくらいです。稼いでいる体験談は偽物、商品の卸値が高くて儲かる要素が見つかりませんでした。 ドロップシッピングは次世代のアフィリエイトとして誕生したくらいですので、割合は少なくても稼ぐ人はいます。現在は黎明期のFXのように悪徳業者が横行し、詐欺のイメージが強い惜しい状況と言えます。今はあまりおすすめしたくない副業です。 これまでの話で「副業しない人は損している」というイメージも受けますが、本当にそう思っていますか。副業は誰でもやるべきのものだと思いますか。 いいえ、そうではないです。本業の給料に満足していて、仕事にやりがいがあり、何も問題ないなら必要はないでしょう。むしろ、それがサラリーマンのベストとも言えます。 しかしながら、現実は違います。本業の仕事には何らかの不満を持っています。特に金銭面では給料が上がらず、出世もできず、残業時間は減らされ、ボーナスには期待ができません。 人間関係も希薄化していますし、会社の景気が悪ければ職場環境も悪化しやすくなります。本心から「本業だけでOK」という人は少なくなりました。 もちろん、サラリーマンは家族のために本業を頑張ることも間違いではないのですが、会社を頼りにしてはリスクに対応できません。悲観論ですが、正直、5年後、10年後の日本を想像すると、今の稼げるうちにガツガツ稼ぐことが、リスクヘッジにもなると思っています。
NEXT副業のメリットとデメリット